退職年金規定(規程)【規定(規程)例−2】
第1章 総 則
第1条(目的)
会社は、本規程の定めるところにより退職年金制度(以下本制度とい
う。)を設ける。本制度は、従業員の退職に際して年金又は一時金を支
給し、退職後の福祉と生活の安定を図る事を目的とする。
第2条(適用範囲)
本制度は、次の各号に該当する者を除いた従業員に適用する。
1.役員
2.日々雇い入れられる者
3.臨時に期間を定めて雇い入れられる者
4.嘱託及び顧問
5.定年までの予定勤続年数が満3年未満の者
第3条(加入)
試用期間を経て本採用となった従業員は、その日以降最初に到来する
7月1日に本制度に加入させる。
(2)本制度に加入した者を加入者という。
第4条(勤続期間の計算)
本制度における勤続年数は、次の方法により計算する。
1.採用の日から、退職又は死亡の日までとする。
2.試用期間は算入する。
3.休職期間は算入しない。
4.定年を超えて勤務した期間は算入しない。
5.1年未満の期間は切り捨てる。
第2章 給 付
第1節 給付の通則
第5条(給付の種類)
本制度による給付は、次の通りとする。
1.退職年金
2.退職一時金
3.遺族一時金
4.選択一時金
第6条(支給日及び支給方法)
年金の支給開始日は受給資格を取得した日とし、支給方法は3ヶ月一括
支給とする。その支給日は毎年2月、5月、8月、及び11月の各10日と
して、その前月分までを支給する。
(2)一時金は請求手続き終了後1ヶ月以内に支給する。
(3)年金及び一時金は予め加入者又は遺族が指定した金融機関の口座に
振り込む。
第7条(年金の一時支給)
年金の受給権者又は、年金の転給を受けているものが保証期間中に次
の事由に該当したことにより、将来の年金の支給に代えて年金の一時払いを
選択したときは、会社の認定により、年金に代えて一時支給の取扱いをする。
ただし、第1号及び第2号の自由に該当した場合の選択時期は年金支給開始
前とする。
1.災害
2.重症病、後遺症を伴う重度の心身障害(生計を一にする親族の重症
病、後遺症を伴う重度の心身障害又は死亡を含む。)
3.住宅の取得
4.生計を一にする親族(配偶者を除く。)の結婚又は進学
5.債務の弁済
6.その他上記に準ずる場合
(2)年金の受給権者又は年金の転給を受けている者の保証期間中の死亡
に際し、遺族から請求があった場合は一時支給の取扱いをする。
(3)前2項に定める一時金の額は、残存保証期間に対応する年金現価
額(年金月額に別表2−5の残存保証期間別年金現価率を乗じた額)とする。
第8条(端数処理)
一時金については、100円未満の端数が生じた場合これを四捨五入す
る。
第9条(遺族)
本制度において遺族とは、労働基準法施行規則第42条から第45条ま
での規程による者をいう。ただし同順位が2名以上となる場合にはそのうち
の最年長者を代表者としてその者に給付を行なう。
第10条(定年)
本制度において定年とは、次の通りとする。
年齢満60歳に達した日
第11条(給付の制限)
加入者が懲戒解雇されたときは、本制度の給付は行なわない。
ただし、情状によりその一部を支給することがある。
第2節 退職年金
第12条(退職年金の支給要件)
本制度の加入者が次に該当したときは、退職年金の受給権を取得するもの
とし、該当加入者に退職年金を支給する。
勤続満10年以上で定年退職したとき
(2)前項により退職年金の受給権を所得した者を退職年期の受給権者と
いう。
第13条(退職年金の月額)
退職年金の月額は、次のとおりとする
基準給与に勤続年須別支給率(別表2−1)を乗じた額
第14条(退職年金の支給開始日)
退職年金の支給開始日は、退職年金の受給権を取得した日とする。
第15条(退職年金の支給期間及び保証期間)
退職年金の支給期間及び保障期間は10年とする。
第16条(退職年金の転給)
退職年金の受給権者が死亡した場合は、保障期間中その遺族に引き続き年金
を転給する。
(2)年金の転給を受けている者が死亡し、なお保障期間に残余がある場合
は、次順位の遺族に引き続き年金を転給する。
第3節 退職一時金
第17条(退職一時金の支給要件)
本性の加入者が、次に該当したときは退職一時金の受給権を取得するものと
し、該当加入者に退職一時金を支給する。
1.勤続満3年以上15年未満で定年退職したとき
2.勤続3年以上で定年到達前に死亡以外の事由により会社都合退職したとき
3.勤続3年以上で定年到達前に死亡以外の事由により自己都合退職したとき
第18条(退職一時金の額)
退職一時金の額は、次のとおりとする。
1.前条第1号に該当したときは基準給与に勤続年数別支給倍率(別表2−2)
を乗じた額
2.前条第2号に該当したときは基準給与に勤続年数別支給倍率(別表2−3)
を乗じた額
3.前条第3号に該当したときは基準給与に勤続年数別支給倍率(別表2−4)
を乗じた額
第4節 遺族一時金
第19条(遺族一時金の支給要件)
本制度の加入者が次に該当したときは、その遺族に遺族一時金を支給する。
勤続満3年以上で定年到達前に死亡により退職したとき
第20条(遺族一時金の額)
遺族一時金の額は、次のとおりとする。
基準給与に勤続年数別支給倍率(別表2−3)を乗じた額
第3章 拠 出(又は、掛金)
―省略−
第4章 雑 則
―一部省略−
第27条(基準給与の定め)
本制度における基準給与とは、賃金規程第○条に定める基本給をいい、
掛金の算定にあたっては、毎年7月1日現在のものを翌年6月末日まで変更
しないものとする。
ただし、使用人兼務役員の基準給与は、法人税基本通達9−2−7の例
によるものとする。
附 則
第1条(実施期間)
本制度は昭和○○年7月1日から実施する。
第2条(経過措置)
昭和○○年7月1日において既に勤務しているもののうち第3条に定め
る加入資格を有する者は、本制度実施日に加入する。
別表2−1 年金支給率表
勤続年数 |
年金月額 |
年 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40以上 |
% 11.7048 12.8753 14.0457 15.2162 16.3867 17.5572 18.7277 19.8982 21.0686 22.2391 23.4096 24.5801 25.7506 26.9210 28.0915 29.2620 30.4325 31.6030 32.7735 33.9439 35.1144 36.2849 37.4554 38.6259 39.7964 40.9668 42.1373 43.3078 44.4783 45.6488 46.8192 |
別表2−2
勤続年数 |
支給倍率 |
年 3 4 5 6 7 8 9 |
倍 2.27 4.36 5.45 6.54 7.63 8.72 9.81 以下余白 |
別表2−3 支給倍率表(会社都合、死亡退職用)
勤続年数 |
一時金額 |
年 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 ・ ・ ・ 35 36 37 38 39 40 |
倍 2.27 4.36 5.45 6.54 7.63 8.72 9.81 10.90 11.99 13.08 14.17 15.26 16.35 17.44 18.53 19.62 20.71 21.80 ・ ・ ・ 38.15 39.24 40.33 41.42 42.51 43.60 |
別表2−4 支給倍率表(自己都合退職用)
勤続年数 |
一支給倍率 |
年 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 ・ ・ ・ 35 36 37 38 39 40以上 |
倍 1.14 2.18 2.73 3.27 4.23 5.41 6.38 7.32 8.24 9.16 10.06 10.96 11.85 12.73 13.63 14.52 15.53 16.67 ・ ・ ・ 33.38 34.48 35.58 36.69 37.79 38.89 |
別表2−5 残存保証期間別年金現価率表
月 年 |
0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 |
0.000 11.710 22.810 33.332 43.305 52.758 61.718 70.211 78.261 85.891 93.124 |
1.000 12.658 23.709 34.183 44.112 53.523 62.443 70.898 78.912 86.509 |
1.996 13.602 24.603 35.031 44.915 54.284 63.165 71.582 79.561 87.124 |
2.987 14.541 25.494 35.875 45.716 55.043 63.884 72.264 80.207 87.736 |
3.973 15.477 26.380 36.716 46.512 55.798 64.599 72.942 80.850 88.345 |
4.956 16.408 27.263 37.552 47.305 56.549 65.312 73.617 81.490 88.952 |
月 年 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 |
5.934 17.335 28.142 38.385 48.094 57.298 66.021 74.290 82.127 89.556 |
6.907 18.258 29.016 39.124 48.88 58.042 66.727 74.959 82.762 90.158 |
7.876 19.176 29.887 40.040 49.663 58.784 67.430 75.625 83.393 90.756 |
8.841 20.091 30.754 40.861 50.442 59.522 68.130 76.289 84.022 91.352 |
9.802 21.002 31.617 41.679 51.217 60.257 68.827 76.949 84.648 91.945 |
10.758 21.908 32.476 42.494 51.989 60.989 69.520 77.606 85.271 92.536 |
適格退職年金の退職年金規定(規程)例−1 |
退職金制度の再構築 |
収支計算書 |